視覚優位の方へのわかりやすい絵カード作り
はじめまして。友セカンドの世話人の小島と申します。
昨年の4月に入職し、それまでは高齢者介護の仕事をしていました。
グループホームではカードを使用したコミュニケーション法があり、
声かけや傾聴が日常的だった介護士の頃とはまた違った環境でとても日々勉強になっています。
今回のブログはカードについてご紹介していきます。
カードによる支援方法
友セカンドで生活されている利用者様の中で、週末は行動援護ヘルパーとの外出がある方がいらっしゃいます。支援員が伝えた事はほぼ理解されており、「ご飯、おいしい。」や「きょう、友セカンド、ここ。」等の2~3語文で会話をされています。
簡単な漢字やひらがな・カタカナ文字を読み取れて、自分の名前も漢字でしっかり書ける利用者様です。
生活の中で次の予定の見通しが立たないと不安になってしまい、早いと金曜の朝から既にお出かけの事が気になってきて、支援員へ予定確認をしてきます。
そこで、何曜日に出かけるのか分かりやすいようにカードを作成し、ご本人様が質問してきた際に提示してみました。
元々、デイサービスで勤めていた事もあり、『カラフルで季節感を出したものを作りたいな。』と考え、上記のカードを作成してみました。
ご参考までに、デイサービス時代に作った作品の画像をいくつか載せます👇
テーマに沿った作品作りを心がけていました☆彡
カードの実践
いざ利用者様にこのカードを見ていただいたところ、「にちようび、ヘルパーさん。」と確認はできましたが、文字の横にいるカエルのイラストなどに気をとられてしまい、うまく予定の把握ができていない様子が見受けられました。
この事から『カードは簡潔に、シンプルに表現していこう!』と改良を重ね、最終的に完成したものがこちらです。
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そうです。文字の表現一択です。
利用者様が一番知りたい情報のみを提示するというこの方法こそが、変に混乱する事がなくてスッと頭にインプットされるのだという答えにたどり着きました。
赤枠で囲まれたカードは『きょう』の予定を提示する為のカードで、予定に応じて貼り替えができるようになっています。
また、外出の予定は曜日固定ではなく、変動する事があります。
シンプルな予定カードを使用していくうちに“今日は何をすべき日なのか”を理解していただけるように前もって予定を知らせるカードへと改良していきました。
現在もこの『きょう 友セカンド』のカードは使用を続けています。
他にはどんなカードがあるの?
これまでは外出予定に関するカードをご紹介してきましたが、同じ利用者様用で使用しているカードが、他にもいくつかあります。
週末のお出かけが楽しみで、一睡もせずにそのまま外出となると、せっかくのお出かけも万全の体調では楽しめなくなってしまいます。
その時に必要なのが『寝る手順カード』です。
このカードを一緒に見ながら、居室で「ベッドあがる、ふとんかける、ねる。」と確認し、実際に布団へ入っていただくと、その晩はぐっすり眠れるようになりました。
最後にもう一枚カードをご紹介します。
土日祝で出かける予定がない日で、余暇時間の際に何度か居室から出てきては食堂の窓から外を眺めたりとソワソワされている場合にはこのカードを提示しています。
『おへやにいます』のカードです。
食事の時間になるまでは居室でDVDを見たり、鉛筆や紙を使って遊ばれている利用者様なので、これを提示してしばらく待っていただくように伝えています。
絵カードを見ると、書かれている文字を読み取って復唱されるので、支援員はカードに記載された内容のみを伝え、他の言葉は使用しないようにしています。
多くの情報を知らせてしまうと、どんどん話題が広がり、余計に落ち着きがなくなってしまう為です。
こうしてグループホームで働くようになってから、言葉だけでなくカードによるコミュニケーションが時には重要である事を学び、これからも頑張ってより良いツールを作っていこうと思いました。
最後までお読みいただきありがとうございます。